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質問
日本版DBSでは、性犯罪歴はどのように確認するのですか?仕組みと照会方法を教えてください。
回答
日本版DBSは、事業者が職員の性犯罪歴を直接見る制度ではありません。
仕組みとしては、国が一定の性犯罪に関する確認を行い、その結果を「犯罪事実確認書」として対象事業者に交付する形になります。
つまり、
- 事業者が警察や裁判所に直接照会する
- 前科一覧を取り寄せる
という制度ではありません。
日本版DBSは、本人の同意を前提に、必要な本人特定情報を用いて申請し、国から結果の交付を受ける仕組みです。
解説
日本版DBSでまず押さえたいのは、これは「性犯罪歴そのものを事業者が自由に閲覧する制度」ではないという点です。
制度上、確認の対象になるのは、子どもと密接に関わる業務に従事する人が、特定性犯罪事実該当者に当たるかどうかです。
そして、その確認は事業者が独自に行うのではなく、国の仕組みを通じて行うことになります。
流れとしては、概ね次のように理解すると分かりやすいです。
1.対象となる従業者を整理する
まず事業者は、どの職員・従業者が日本版DBSの対象になるのかを整理します。
学校、塾、習い事教室、放課後等デイサービスなどでは、子どもと継続的・密接に関わる業務に従事する者が対象になります。
2.本人の同意を得る
犯罪事実確認は、本人の同意が前提です。
そのため、事業者は事前に制度内容を説明し、同意を取得する必要があります。
ここで重要なのは、単に署名をもらうだけではなく、
- 何のための確認か
- どの情報を用いるのか
- 結果をどう管理するのか
を説明できる状態にしておくことです。
3.本人特定情報を用いて申請する
申請に当たっては、本人を特定するための情報が必要になります。
ガイドライン上も、本人特定情報として
- 氏名
- 生年月日
- 本籍
- 日本国籍を有しない場合は国籍等
が整理されています。
つまり、事業者は「この人が誰か」を特定するための情報を整えたうえで、必要な申請手続を進めることになります。
4.国が確認し、犯罪事実確認書を交付する
ここが制度の核心です。
事業者が直接「前科の中身」を見るのではなく、国が確認した結果として、犯罪事実確認書が交付される仕組みです。
そのため、日本版DBSは、よくある身元調査のようなものではなく、国の制度を通じて限定的に確認する仕組みだと理解するのが正確です。
5.事業者は結果を踏まえて対応する
交付された結果を受けて、事業者は必要な安全確保措置や防止措置を講じることになります。
ここで大事なのは、事業者が知るのは制度上必要な範囲の結果であって、自由に使える個人情報ではないという点です。
例えるなら、日本版DBSは「通知表の原本を全部渡される制度」ではなく、
必要な合否判定だけを国から受け取る仕組みに近いです。
要するに、日本版DBSの照会方法は、
本人同意 → 本人特定情報の整理 → 国への申請 → 犯罪事実確認書の交付
という流れで進みます。
つまり、事業者がやるべきことは、
勝手に調べることではなく、正しい手続と正しい運用体制を整えることです。
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