事務所HPはこちら⇒「アラモード行政書士事務所」
全10回にわたってお届けしてきた本シリーズも最終回です。首都直下地震緊急対策推進基本計画の約10年ぶりの改正(令和8年6月12日閣議決定)を、経営者の視点で読み解いてきました。今回は全体を振り返り、明日から何をすべきかを整理します。
シリーズの振り返り――押さえるべき5つの要点
- 要点1:計画は今後10年の国の防災施策の設計図。緊急対策区域は1都9県309市区町村に及び、東京圏と取引するすべての事業者に関係する
- 要点2:新被害想定は死者約1.8万人(約7割が火災)、災害関連死約1.6万〜4.1万人、経済的被害約83兆円。停電・通信途絶・帰宅困難者840万人が事業継続の前提条件になる
- 要点3:「共に災害に立ち向かう」への転換により、企業は地域防災の担い手と位置づけられた。BCP策定率や事業継続力強化計画認定件数が国の具体目標(47個→189個)に組み込まれた
- 要点4:BCPは「作る」から「機能させる」へ。代替拠点、テレワーク、サプライチェーン連携、一斉帰宅抑制と従業員分の備蓄までが求められる水準になった
- 要点5:計画の数値目標と毎年のフォローアップは、今後の支援策・補助金の方向を読む手がかりになる。事業継続力強化計画の認定件数倍増目標はその筆頭
明日からの行動チェックリスト
まずは現状把握から始めましょう。
- 自社の建物(自社所有・賃借とも)の建築年と耐震性を確認したか
- 事業所の出火防止対策(感震ブレーカー等)を講じているか
- 停電・断水・通信途絶が数日続く前提で、止めない業務を決めているか
- 従業員の安否確認手段を複数用意し、全員に周知しているか
- 従業員を一定期間とどめるための水・食料・災害用トイレを備蓄しているか
- BCPまたは事業継続力強化計画を策定し、1年以内に見直したか
- 主要取引先・同業者と、災害時の相互支援について話し合ったことがあるか
- 自治体・商工会等との連携や協定の可能性を検討したか
すべてにチェックが付く必要はありません。付かなかった項目が、あなたの会社の「次の一手」です。
行政書士は防災経営のパートナーになれる
最後に、私たち行政書士がこの分野でお手伝いできることをご紹介します。
- 事業継続力強化計画の策定支援:リスクの棚卸しから計画書の作成、申請手続まで伴走します
- BCPの文書化支援:現場の実情を聞き取り、実際に使える計画に落とし込みます
- 補助金・支援制度の情報整理と申請支援:国・自治体の支援策から自社に合うものを選び、申請書類を整えます
- 自治体・地域との協定や地区防災計画への参画支援:協定書の作成など、地域と結びつく手続を支援します
- 許認可事業者の防災対応:建設業・運送業・宿泊業など許認可業種の皆さまの、業法上の義務と防災対策を一体で整理します
防災対策は「コスト」ではなく、従業員と顧客と地域からの信用をつくる「投資」です。改正基本計画は、その投資の方向性を国が示した文書だと言えます。10年後、「あのとき始めておいてよかった」と言えるように、まずは小さな一歩からご一緒しましょう。
ご相談は当事務所までお気軽にどうぞ。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
事務所HPはこちら⇒「アラモード行政書士事務所」
本シリーズは「首都直下地震緊急対策推進基本計画」(令和8年6月12日閣議決定)、同変更の説明資料・概要資料、新旧対照表、首都直下地震対策検討ワーキンググループ報告書概要に基づいて執筆しました。制度・支援策の内容は変わり得るため、実際の手続の際は最新の公的情報をご確認ください。