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「自衛隊の仕事は大企業しか取れない」と思っていませんか。実は、登録資格がなくても参加できて、価格だけで勝負できる調達方式があります。それが『オープンカウンター方式』です。第1回は、この方式の正体とメリットを、はじめての方向けにかみ砕いて説明します。

そもそもオープンカウンター方式とは

オープンカウンター方式とは、ひとことで言えば「見積りを出す相手をあらかじめ指名せず、広く公表して誰でも参加できるようにした、見積り合わせ」です。陸上自衛隊中央会計隊の実施要領では、会計法第29条の3第5項に基づく随意契約の一種として位置づけられています。

通常の随意契約では、発注者が「この会社とこの会社に声をかけよう」と相手を選びます。一方オープンカウンター方式では、案件をホームページや掲示板で公表し、参加したい事業者が自分から手を挙げて見積書を提出します。提出された有効な見積りのうち、いちばん安い金額を出した事業者が契約相手になります。

ここがポイント ・相手を「特定せず」公表で募る → 新規参入者にもチャンスがある ・決め手は価格 → 予定価格の範囲内で最低価格の見積りが落札する ・あくまで随意契約 → 入札ほど手続きが重くない

「入札」とどう違うの?

自衛隊の調達というと一般競争入札をイメージするかもしれません。オープンカウンター方式は入札に似ていますが、法的には随意契約であり、比較的少額の案件を対象とした、より簡易な手続きです。

対象になる契約

実施要領では、予算決算及び会計令(予決令)第99条第3号・第4号・第7号に該当する契約のうち、分任支出負担行為担当官がこの方式によることが適当と認めたものが対象とされています。これらは少額随意契約が認められる類型で、日用品や消耗品、比較的小規模な役務などが典型例です。

公表のされ方

対象案件は「オープンカウンター方式による見積り依頼について」という名称で、件名・納入場所・納期・公表日・見積書の提出期限・見積り合わせの日時・必要な競争参加資格などが一覧表(別紙第1の様式)で公表されます。公表期間は5日間が基準です。気になる案件があれば、この5日間のうちに動く必要があります。

中小企業にとっての3つのメリット

① 登録資格がなくても参加できる

最大のポイントがこれです。実施要領は「原則として、防衛省競争参加資格(全省庁統一資格)を有していることに限定した条件を付すことは行わず、当該資格を有しない者であっても見積りを提出できる」と明記しています。つまり全省庁統一資格を持っていない事業者でも、案件によっては参加できるのです。資格取得を待たずに、まず実績づくりに挑戦できます。

② 価格で勝負できる

契約相手は、有効な見積りのうち予定価格の範囲内で最低価格を出した者に決まります。営業力やコネではなく、見積金額という客観的な数字で決まるため、小さな会社でも価格競争力があれば十分に戦えます。

③ 手続きが比較的シンプル

一般競争入札に比べると提出書類や手続きが軽く、契約保証金も原則免除されます(確実な履行が見込めないおそれがある場合を除く)。はじめて官公庁調達に挑戦する事業者にとって、入口としてハードルの低い方式といえます。

免税事業者・小規模事業者でも参加できます 課税事業者か免税事業者かを問わず参加できます。見積金額の書き方には消費税まわりの独自ルールがあるため、第3回で詳しく解説します。

次回予告

第2回では「誰が参加できるのか」、つまり参加資格のルールを掘り下げます。全省庁統一資格がいる場合・いらない場合の条件、等級(C・D等級)の話、指名停止や暴力団排除の誓約まで、参加前に必ず押さえておきたいポイントを整理します。

出典:陸上自衛隊中央会計隊「オープンカウンター方式実施要領」(令和4年4月1日)/本記事は制度理解のための解説であり、実際の参加にあたっては最新の公表情報と実施要領の原文をご確認ください。

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